秩父鉄道・長瀞駅の趣ある木造駅舎を出て、岩畳へ続く「岩だたみ通り」を進むと、土産店や食べ歩きの店が並び、観光気分を味わえるエリアが広がっています。

①秩父鉄道・長瀞駅
駅前や岩畳付近には「長瀞ラインくだり」のチケット売り場が点在しており、2種類あるコースはいずれも約3㎞、所要時間20分ほどです。穏やかな流れから軽い急流まで変化があり、船頭さんが巧みに竿を操って案内してくれます。
③長瀞ラインくだり
川面に映る景色や岩肌の模様は、季節ごとに異なる表情を見せ、訪れるたびに違った風景を楽しめます。下船後は、国指定の名勝・天然記念物「長瀞岩畳」へ。畳2万枚分ともいわれる広大な岩が、幅約80m、長さ約600mにわたって続き、水平に重なる珍しい地層の上をゆっくり歩きながら渓谷美を楽しめます。
③春のラインくだり
秩父三社のひとつ「寳登山神社」は、彩色が施された彫刻や、杉並木に囲まれた落ち着いた境内が見どころです。
④寳登山神社
参拝後には「阿左美冷蔵」で天然氷のかき氷をいただくのもおすすめです。ふわふわの氷に、和三盆糖で作られた「秘伝みつ」をかけると上品な甘さが広がり、さらに、つぶ・白・抹茶の餡を添えると和菓子のような味わいを楽しめます。
天然氷のかき氷
期間限定の「氷室のしずく餅」も人気で、観光の合間にひと息つくのに最適です。
散策の合間に秩父駅前周辺でお土産探しや食事を楽しむのもおすすめです。明治8年創業の水戸屋本店の「ちちぶ餅」は、やわらかな餅でほどよい甘さのつぶし餡を包んだ、素朴で親しみやすい味わいを楽しめます。
ちちぶ餅
ご当地名物の「わらじカツ丼」は、大きく薄いカツを甘辛い醤油ダレにくぐらせてご飯にのせた丼で、揚げたての衣の香ばしさが際立ちます。
わらじカツ丼
徳川家康公ゆかりの「秩父神社」は、左甚五郎作と伝わる「つなぎの龍」や「北辰の梟」などの彫刻が施され、見応えのある史跡散策を楽しめます。

⑥秩父神社

⑥秩父神社 つなぎの龍

⑥秩父神社 北辰の梟
また、「秩父まつり会館」では、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されている「秩父夜祭」の笠鉾や屋台を間近で見られ、臨場感たっぷりのプロジェクションマッピングで祭りの雰囲気を体験できます。
⑤秩父まつり会館 笠鉾と屋台
本誌の表紙を飾る羊山公園では、例年4月中旬から5月初旬に芝桜が見頃を迎え、ピンクや白、淡い青色の花々が秩父のシンボル武甲山を背景に広がります。また、3月下旬から12月初旬の土休日を中心に熊谷駅〜三峰口駅間を走る「SLパレオエクスプレス」も人気で、汽笛を鳴らして走る姿は迫力があります。
②SLパレオエクスプレス
駅や観光地周辺にはオストメイト対応トイレも多く、日帰りでも無理なく回れるコースです。自然・食・文化の魅力が詰まった秩父・長瀞へ、ぜひ気軽に足を延ばしてみてください。



(2025年11月取材)

