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オストメイトの運動時の発汗対策

適度な運動はストレス解消や健康維持など心身に良い影響を与えます。
食欲や睡眠を促す効果もあります。
ストーマ造設後は、散歩などの軽い運動から始め、徐々に体を慣らしていきましょう。

運動する時に気になることのひとつに「発汗」があります。
運動中の発汗は体温調整の大事な機能です。
一方で、オストメイトにとっては、汗をかくことによるストーマ装具の剥がれが気になることもあります。

今回は、オストメイトの発汗対策についてご紹介します。

ストーマ袋周辺の蒸れ予防

発汗するとストーマ袋の下の皮膚が蒸れてしまうことがあります。蒸れた状態のままでは皮膚トラブルの原因につながります。
ストーマ袋の下の汗をきちんと拭き取ることが大切です。吸汗速乾素材を使ったパウチカバーなどを使用するのも対策のひとつです。

交換間隔の調整

発汗状況に応じて交換間隔を1日早くするなど、皮膚保護剤の吸水性や粘着力が維持できるように、面板のふやけや溶けの状況を見ながら適切な交換間隔を判断しましょう。

交換間隔の目安はコロストミーの場合は、皮膚保護剤の切り口から1cm程度のふやけや溶けがある状態、イレオストミーの場合は、皮膚保護剤の切り口から5mm程度ふやけや溶けがある状態が交換時期です。
ウロストミーの場合は、皮膚保護剤の切り口から5mm程度ふやけや溶けがある状態が交換時期です。

目安よりも多くふやけたり、溶けたりしていた場合には、まず1日早め(通常4日交換を3日交換にするなど)に交換し、ふやけ具合や溶け具合を確認してみましょう。

特に運動時は多くの汗をかくことが想定されます。
皮膚保護剤の粘着力が十分な状態の時に運動をし、運動後に装具交換をするスケジュールで調整をすることも対策のひとつです。

短期交換装具の選択

交換間隔の調整で発汗対策をする方法として、短期交換装具を使用することも選択肢のひとつになります。
運動する日の前日に短期交換装具に交換することで、吸水性や粘着力が維持された状態で運動をすることができ、運動終了後に都度交換することができます。

中長期交換装具の交換間隔を短くして使用した場合と比較し、短期交換装具を使用した方が1枚当たりの単価が安く、コストを気にせずに装具交換をすることができます。
運動する日は短期交換装具、運動しない日は中長期交換装具といった形で複数の装具を使い分けるのも方法のひとつです。

話は変わりますが、複数の装具を使い分けることは、災害時の対策にもつながります。
もしものとき、ストーマ装具の支援を受ける場合があります。その時に支給されるストーマ装具が必ずしも、普段使用している装具と同じとは限りません。普段から複数の装具を使い分けることができていると、もしものときにも焦らず対応することができます。

ご自身の生活シーンに合わせて装具を選択することも考えてみてはいかがでしょうか?

最後に

汗をかくことは体にとって体温調整や皮膚の保湿などのさまざまなメリットがあります。
一方で、オストメイトにとってはストーマ装具の剥がれの不安につながります。
今回ご紹介した対策例を参考にして、汗を気にせず、運動を楽しんでいただけたら嬉しいです。

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