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ニュースリリース

2023年11月 1日

オストメイトとストーマケアに関わる全ての方へ、信頼性高く役立つ情報を。 国産初のストーマ装具開発から約60年に渡りストーマ領域に携わる アルケア、〈ストーマケアガイド〉をフルリニューアル。

アルケア株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:伊藤 克己、以下「アルケア」)は、オストメイト※1の方、これからストーマ※2造設手術を受ける方、ストーマケアに関わる全ての方に、信頼性の高い役立つ情報を提供する〈ストーマケアガイド〉を2023111日にフルリニューアルすることをお知らせいたします。

アルケアは、創業以来「親切な製品をつくること」を志し、ケアをする人・ケアを受ける人の潜在的なニーズを察知して磨き抜かれた製品・情報・サービスを提供し、ケアの可能性を豊かにしていく「ベストケア」創造企業です。国産初のストーマ装具開発メーカーであるアルケアのストーマ領域では、オストメイトの「自分らしい未来(あした)を応援する」というコンセプトのもと、ストーマケアで必要とするストーマ装具のみならず、日常生活をサポートする製品やサービスをカタチにし、オストメイトの生活を生涯にわたって支援することを目指して事業を展開しています。

ストーマケアガイド 画像

※1  さまざまな病気や事故などにより、お腹に排泄のための「ストーマ(人工肛門・ 人工膀胱)」を造設した人
※2  ストーマとはギリシャ語で「口」を意味し、便や尿を排泄するために手術によってお腹に造設した排泄口のこと

〈ストーマケアガイド〉について

アルケアは、1965年に国立がんセンターの看護婦長(当時)からの要請により国産初のストーマ装具※3「ラパック」を開発しました。その後、商品のみならずオストメイトの方々にお役立ていただけるケアなどの情報提供・支援を行うべく、1975年に発行した「明るいくらしのためのストーマケアガイド」から50年近く、ストーマとストーマケアに関するガイドブックを継続して発行しています。
また、翌年1976年に創刊したオストメイトの社会復帰支援を目的とした情報誌「明るいくらしの会ニュース」は、創刊から100号を発行し、2020年にその想いを引き継いだオストメイト向け情報誌「向日葵」を新たに創刊して現在も年2回発行し無料配布しています。

明るいくらしのためのストーマ・ケアガイド 画像

3 ストーマから排出された排泄物や分泌物を溜める専用の装具のことで、ストーマ装具は排泄物を溜めておくストーマ袋(パウチ)と、ストーマ袋をお腹に粘着させる面板から構成されている

フルリニューアルの背景とオストメイトの方々への想い

医療技術の進歩や国策などから近年の入院日数は短期化傾向にあり、医療従事者は、ストーマを造設する前の患者さん・造設後のオストメイトに対して、限られた期間内でストーマ装具の交換や退院後に使用する装具の決定、ストーマ外来の説明など多岐にわたるストーマケア指導を実施する必要があります。この指導の目的は、ストーマとストーマケアについて正しく理解したうえで安心して手術に臨み、退院後にスムーズに日常生活に戻れるようにすることですが、短期間での実施になるため「退院後の生活や工夫についてすべての情報を伝えることができない」という医療従事者の悩みや、「病名やストーマについて受け入れることに精一杯で、細かいことや退院後のことまで頭が回らなかった」などのオストメイトやそのご家族の声があるのも現状です。また、インターネット上にはストーマに対して誤解を生むような情報も存在しており、手術前の患者さんやオストメイトがストーマに関して誤った知識を得てしまうこともあります。
これらを受け、国産初・唯一のストーマ装具メーカーとして約60年に渡りストーマ領域に携わってきたアルケアは、当事者であるオストメイトの方だけでなく、ご家族や医療従事者などストーマケアに関わる全ての方へ「信頼性の高い情報・役立つ情報」を発信していく責任の重さと重要性をあらためて受け止めました。
また、1965年当時からの「オストメイトの方々に寄り添う」という想いは変わりませんが、時代とともに社会環境が変化し価値観も多様になり、オストメイトの方々はストーマを保有することで心身ともに大きな変化を経験されるなかでも「自分らしく生きること」を大切にされていると感じております。このような背景も合わさり、「信頼性の高い情報・役立つ情報」であることだけでなく「前向きに、自分らしく生活するための情報」を提供することで、オストメイトの自分らしい未来(あした)を応援したいという強い想いから今回のフルリニューアルを実施しました。

〈ストーマケアガイド〉の特長

オストメイトの方が必要としている情報、また医療従事者やストーマ装具メーカーがオストメイトの方に知っておいていただきたいと考える情報を「ストーマケア」「日常生活」「福祉・サポート」の3つのカテゴリにわけてまとめました。オストメイトの方は入院・手術を経て、退院後には患者ではなく一人の生活者として日常を過ごされます。そのため、退院後には前向きに自分らしく生活していただきたいという想いから、ストーマ造設後の日常生活をポジティブにイメージしていただけるような冊子にしました。

ストーマケアガイド図

リニューアルのポイント

視認性の向上:
二色刷りからフルカラーへ、A5サイズからB5サイズにして文字サイズを大きくしました。
情報集約:
これまで「コロストミー※4/イレオストミー※5」「ウロストミー※6」「日常生活」「洗腸※7」の4種類をラインアップしていましたが、「日常生活」をストーマの種類に統合し、「コロストミー/イレオストミー+日常生活」「ウロストミー+日常生活」「洗腸」の3種類に集約して、一冊で必要な情報をお届けできるようにしました。

※4 結腸ストーマ 
※5 回腸ストーマ 
※6 尿路ストーマ 
※7 ストーマから残存している腸管へぬるま湯を注入し、腸管にある便をぬるま湯とともに排出させ、ストーマから一時的に便が排泄されないようにする排便の管理方法の一つ

本ガイドの活用イメージ

医療従事者が患者さんやオストメイトに向けて行うストーマケア指導は、入院前・入院中・退院後と大きく3つのタイミングで行われます。入院前には「ストーマとは」「日常生活」「社会福祉制度」、入院中は「ストーマ装具の交換」「排泄物の処理」、退院後は「日常生活」などの情報や説明が求められます。ストーマケアガイドは、各指導の全てのタイミングで医療従事者の方々にご活用いただける情報、さらに術前を含めてオストメイトとそのご家族などがストーマケアへの理解を深め日常生活にご活用いただける情報を提供いたします。

ストーマの造設に伴う入院前から退院後までのスケジュールの一例

〈ストーマケアガイド〉概要

名称:ストーマケアと日常生活のガイドブック 消化管ストーマ(コロストミー/イレオストミー)
   ストーマケアと日常生活のガイドブック 尿路ストーマ(ウロストミー)
   ストーマケアのガイドブック 洗腸
入手方法などのお問い合わせ先:https://www.alcare.co.jp/inquiry/user/

オストメイトの「自分らしい未来(あした)」を応援するために、日々のストーマケアだけでなく生活支援を目指す

アルケアは、1965年に国立がんセンターの看護婦長(当時)からの要請により国産初のストーマ装具「ラパック」を開発しました。そこから約60年、現在アルケアのストーマ領域では、オストメイトの「自分らしい未来(あした)を応援する」というコンセプトのもと、ストーマケアで必要とされるストーマ装具のみならず、オストメイトの生活を生涯にわたってサポートする「オストメイトの生活支援」を目指し、事業を展開しています。ストーマ造設前と変わらない日常生活を送っていただくためのケア用品や生活支援用品(肌着や入浴用品など)のラインアップの拡充に加え、情報・サービスの提供の強化を図っております。
オストメイトは、がんを含めたさまざまな病気などにより、ストーマを保有することで心身ともに大きな変化を経験されますが、「自分らしく生きること」を大切にされていると感じております。私たちは、そのような希望や想いを大切に受け止め「今日よりも、明日をよくしたいと思っているケアをする人とケアを受ける人」を支えられる、製品・情報・サービスを研ぎ澄ましていきます。
アルケアは、これからもオストメイトの方々に寄り添い、お声を聴きながら多様なライフスタイルへの選択肢や可能性を提供し、誰もが自分らしく生活できる社会の実現に貢献してまいります。

アルケア株式会社について

アルケア株式会社は、1953年に国産初の石膏ギプス包帯「スピードギプス」の開発・製造に成功し、1955年に創業しました。ケアをする人・ケアを受ける人の双方にとって「親切な製品をつくる」という創業当時の想いはそのままに、現在は予防から社会復帰にいたるまで、ケアをプロセス視点で捉え、整形外科領域、褥瘡・創傷領域、ストーマ領域、看護領域の4つの専門領域で事業を展開しています。「ケアすることの可能性をもっと豊かに。ケアを受けることをもっと前向きに。」アルケアは、そんな明日の形を見据えて、磨きぬいた製品や情報、サービスを社会の隅々にまで広げてゆきます。

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